旅行記 2015 10 「東北ジグザグ紀行」 ①東京→仙台

2015年10月に、東北に行った。一人旅だ。

東北は、行かねばならない土地だと常々思っていた。9月に那覇の地を踏んで47都道府県すべてに足跡を残した私ではあるが、それでも手薄な、堪能し切れていない地域は山ほどある。今回訪れた宮城・山形・岩手の3県はまさしくそういった地域だった。

私は現在こそ東京に住んではいるが、もうまもなく西へ転居することがほぼ決まっている。そうなってしまえば東北の地は今よりもっと遠くなってしまう。行くなら今しかないという焦燥感もあった。

ただし、この旅行の計画自体かなり突貫であったので、金銭的な余裕はなかった。9月の沖縄、そして10月下旬に予定されていた函館旅行の狭間の時期という間の悪さも災いした。必然的に、貧乏旅行にならざるを得ない。しかし、幸い、時間はある。

とにもかくにも、急ごしらえではあるが、東北3県を回るプランを完成させた。宿や切符類の手配も終えた。平野から山地から盆地、そして海へと東北地方をジグザグに辿る旅の始まりだ。

 

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写真は10月2日、11:45ころ、福島県東北自動車道安達太良SAで撮ったものである。なぜこんな唐突な始まり方かといえば、それまでの写真が全くないからだ。撮ってなかったんだから仕方ない。それにしても、今回の旅行も天気には恵まれそうだ。

こんな時間に安達太良SAにいたのは、ここが高速バスの休憩地点であったからである。今回は貧乏旅行ということで、新宿から仙台まで2000円台だったWILLER TRAVEL高速バスを利用した。

早朝、自宅から都営大江線で都庁前へ。バスの新宿発は7:10だった。バスの待合室と乗り場が別の場所にあり、こうしたツアーバス系の高速バスを利用するのが初めてであった私は少々戸惑ったが、無事に乗ることができて一安心。

ほぼ定刻で新宿を出発したバスは池袋までは一般道を走行。そこで乗車扱いを行ったのち、東池袋入口から首都高速に入った。各座席にはモニターがついておりテレビや映画を楽しむことができたが、別段興味深い内容でもなかったのでほとんど使わなかった。4列シートの窓側の席であったが、この日はほぼ満席で私の隣にも池袋より乗客が座った。率直なところ、狭い。安いのだから、仕方ないと割り切る。

朝が早かったので微睡んでいたら知らぬ間にバスは東北自動車道に入っていた。佐野SAで一度休憩をとったのち、件の安達太良SAで2度目の休憩をとった。

少々遅れて、13:40ころ仙台駅西口に到着した。西口といっても、駅の出口からちょっと距離のある路上で下ろされた格好だ。とりあえず腹が減ったので、近くにあった松屋牛めしをかき込んで、仙台駅に入っていった。

(つづく)